ミステリー小説 おすすめ ５選！（赤川次郎 作品）＃2

「ABカルチャー」に勤める平凡な会社員、奈々子。「P商事」取締役を名乗る、湯川と出逢った時から、平凡な生活から、多忙な危険な生活が始まってしまう。サスペンスミステリー。突然、妹の久美が家出してきたり、同僚のルリが殺害されてしまう。奈々子は、ルリと合う約束をしていた。久美は思いもよらず、リポーターとしてテレビで活躍する事になったり、恋をしたりと忙しい。奈々子は、ルリが殺された事件で、仲良しの同僚の林が、逃亡したり、次々と怒涛のように奈々子にも、危険な罠が迫ってくる。奈々子は、持ち前の面倒見の良さや、誠実な性格から、まわりの理解者の協力者に助けられながらも、心許せる相手に出逢い、事件解明にたどり着く。痛快なラスト！人間の欲望、傲りに振り回されながらも、「人間正しい事をしていれば、かならず信じてくれる人はいる」やっぱり赤川ワールド全開！気持ちが暖かくなり、癒やされました。

Kサービスセンターに勤める、矢田部真実。ある夜突然、立てこもり犯に指名され現場へ、高校の同級生だった白木は、人質をとって立てこもるが、人質は恋人だった。彼は、無抵抗なのに、射殺されてしまう。真実に「プレミア商事」と、謎のメモを残して……。真実は、白木の母、バイタリティーや洞察力の鋭い幸江。リポーターの初枝、娘の恵らと、謎の「プレミア商事」を調べ初める。殺人犯にされ、警察に追われたり、次々に危険が迫ってくる。Kサービスの苦情処理会社の人間模様や、家族の絆、恋のゆくえなど、休む間もなくテンポ良く展開していく。怒涛の衝撃サスペンスミステリー。色々な出来事が交差し、誰がどのように事件に関係しているのか。「プレミア商事」人の気持ちを踏みにじり、自分達の欲望の為に殺人もいとわない、会社社会の恐ろしさ、巨大な組織の驚愕の正体！でも、真実達のたくましい、明るさで、爽やかな読後でした！

結婚式の最中、爆破事件が起こる。波乱の幕開けである。サスペンスミステリー。「Nタイムス」の事件記者だった、浜中悠一は平穏な生活を送る為、記者を辞める決心をして、亜紀と結婚する。二人は、新婚旅行でヨーロッパへ向かうことに、ひょんな事から浜中の遠縁の高校生、昌子が同行する事になる。ファーストクラスには、浜中悠一、亜紀、昌子、堀田、三橋、恵子、久野、香川と個性的な面々。その機上で、爆弾騒ぎがおきる。それがきっかけで、行動を共にする事になってしまう。ローテンブルクでの、美しい町並み、しかし事件は次から次へ、危険が怒涛のように、迫ってくる。遂には昌子の身にも！ハネムーンなのに、事件記者から逃げたいのに、逃げられない浜中。それぞれの思惑や秘密とは？父と子の愛情や哀しい別れ。久野の秘密や、命がけの愛。権力者達の、人を人とも思わない自己保身。怒りを覚える。危機迫るシーンもあるが、そこは赤川ワールド、人間味溢れる、ユニークさあり、爽やかな結末である。

今日から私は「川中歩実」巨額の財産をめぐる人達の、陰謀に関わってしまう。風祭財閥の孫娘、川中歩実として名門校に通う事になる。同級生の駆け落ち、殺人事件に首吊り自殺と、次々と事件がおきていく。ミステリー。風祭信代、尊敬できる祖母に愛される日々。それは、愛に飢えて育った自分の知らない、今まで味わった事がなかった幸福な日々だった。今の日々が自分の知らない他人の物、長く続く訳はないと寂しさと、心苦しさ。雨が降るその日は、意外な形で訪れた。でも歩実は、祖母や周囲の人達の、優しさに触れて気持ちも変化していった。財産を巡る大人達の陰謀に悠然と立ち向かい、痛快な結果に！自分の罪も、予想もしない形で償おうとする。「不運を不幸にするのも幸福に変えるのも心の持ちよう」祖母の言葉に心うたれる。最後の由美からのプレゼント。お手伝い、ちづるの粋な行動。やっぱり赤川ワールド！切ないストーリーにもかかわらず爽やかな、暖かいラストでした！

シナリオライターの大多。喫茶店で高校の同級生、疲れたサラリーマン牧野に偶然に再会した。長編ミステリー。プロデューサーの松村に、シナリオの書き直しを命じられ、真夜中、頭を抱えていた。偶然、自殺しようとしていた、奈良本智子を発見し、命を助けた。その事件からヒントを得てシナリオ「ヒロイン」を書き始める。主人公は、野添あかね。「ヒロイン」のロケが始まってから、次々に殺人事件がおこる。人の良い大多は、事件に捲き込れ、殺されかけたり、危険な目にあう。大多とあかねの関係は？人間のたくましさや、弱さ、その弱さにつけこみ欲を出す人達。内容がつまっていて、テンポ良い展開で一気読みでした！意外な犯人で驚いたが、あかねや、ユミカ、梨奈達の前向きな明るさに癒される。やはり赤川ワールド、最後に牧野さん。ユーモアあるラストでした。