ミステリー小説 おすすめ ５選！（赤川次郎 作品）＃1

若い頃から読み続けている、大好きなホームズシリーズ。第54作目。ツンデレのホームズ。片山兄妹。晴美に恋してる石津。片山刑事の、ほのぼのした人間見のある人柄や、人の痛みがわかる心優しい、面倒見がよい妹晴美。通勤バスの中で「俺は狙われている」と言って、殺されてしまった男。売れない歌手、百瀬太郎のマネージャー、片山の同級生、ルミ子に頼まれて事件を追う、謎が謎を呼ぶ、怒涛のサスペンスミステリー！プロフェッショナルの自覚とはどんなものなのか？現在におけるネット、「SNS」の恐怖！色々な事件が交差する。殺伐とした中にも、色々な人間模様が、興味深い。期待を裏切らない、赤川ワールド！明るく前向きな魅力的な登場人物、現在での事件の問題提議など、重いテーマにも関わらず、テンポ良く展開してゆく、いつも、もっとゆっくり読めば良かったと後悔しつつ、一気読みしてしまう！何回、読み直しても楽しめる。新刊が待ち遠しです！

人気シリーズの「夫は泥棒、妻は刑事」23作目。ユーモアミステリー！泥棒、今野淳一は、気配りが良く切れ者。刑事の真弓は、天真爛漫で正義の味方。凄い焼きもちや気。忘れてならないのが、真弓を崇拝する部下の道田。このコンビはいつでも最高！今回は、そんな道田に恋の予感が？日本刀で男が殺された。辻斬り事件を発端に、ニュースワイドの敏腕プロデューサー、めぐみと知りあい、辻斬り事件の真相を追い初める。その内、20年の刑期を終えて出所してきた男と繋がって行く。その男の秘密とは？家族愛、夫婦愛、オペラ公演。また、ストーカー、殺人事件など、幾重にも重なり、テンポ良く展開していく。謎の辻斬り殺人犯の意外な真実。でも、赤川ワールドだけあって、登場人物の深層まで、丁寧に描かれていて内容の詰まった作品。「アッ」と、言う間に読破。いつも通り、痛快で、読後爽やか、心が暖かくなり、癒やされました。自作が楽しみで待ち遠し！

三姉妹探偵団の25作品目。おっとりの者の長女、綾子。しっかり者の次女、夕里子。お金に細かいちゃっかり者三女、末っ子珠美。夕里子の恋人、国友刑事。いつものメンバーが、事件の謎を解明していく。読むと、元気が出るミステリー。第25作品目。父親を殺害され、義母を犯人にされてしまった娘、真美が、夕里子達に義母の無実を調べて欲しいと頼んできた。三姉妹は事件の解明に乗り出すが、社長が死んでしまった、会社の勢力争いに捲き込れてしまったり、国友への恋心から、夕里子への異常な嫉妬。珠美への恋心など、裏切りや絶望が、愛情から愛憎に変えてしまう。色々な想いが、込められていて、テンポ良く一気読みでした！最後も色んな人の思惑や秘密が、ちりばめられていて、殺人犯も意外な哀しい人物だった。でも、登場人物が皆、魅力的な赤川ワールド。読後、明るく、前向き、爽やかでした！

初版から何年たつだろうか？宇野と夕子の関係の思わせ振りの終わり方で、気になって読み始めた、ミステリー「幽霊シリーズ」第28作品目。警視庁捜査一課の警部、宇野喬一。女子大生の年の離れた恋人、永井夕子。夕子に片思いの原田。宇野は、夕子に振り回されながらも、夕子が愛おしくてたまらない、ほのぼのとした関係。短編7章だが、1章1章、内容が濃く複雑に絡み合って、読みごたえがある。どの章も何か、それぞれの終着駅に繋がっているのではないだろうか？家族の愛情のありかたや、過去に犯した罪、友情からのトリックや苦悩、恋愛、人それぞれの考え方や人間のエゴ。宇野警部が、殺されそうになったり、色々な事件がおこる。終着駅は郊外の駅で、女性の生首が、忘れ物として発見された。偶然にも発見したのは、死んだと思われていた、女性の父親だった。持ち主が現れたものの、突然また、何処に消えてしまった。そこには、哀しい親子の再会と、別れが？それぞれの事件を宇野と夕子のコンビが、夕子の、独自の視点から解明していく。最後のシーンのアワさんは、存在するのか？それとも幽霊？さすがに赤川ワールド。粋な終わり！

疲れている時でも、一気に読める「吸血鬼はお年頃」シリーズ。ユーモアミステリー。正統な吸血鬼クロロック、日本人との母の間に産まれたエリカ、大学の友人のみどり、千代子。そして、愛妻の涼子、クロロックとの間に産まれた、エリカの弟、虎ノ介。いつも、明るいユニークな魅力いっぱいのキャラクター達。孤島での竹ノ原の妻、二年前謎の事故だと思われていたが、実は殺人事件だった。新居に引っ越した中学生のめぐみ一家。両親に異変が起きたり、何か違和感を感じ、エリカに悩みを相談する。新居の謎の秘密とは？狙撃事件から始まる、謎の陰謀。目に見えない相手や、人間の欲望や陰謀、と、３章の短編。クロロックの不思議な力とエリカで、謎の事件を痛快に解決してゆく。短編で、ユニークな内容、赤川作品で一番気軽に楽しく、読めるのではないかな？